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【セミナーレポート】ヤマサ醤油さま登壇!ファン施策から生まれた新商品ヒットの裏側パネルディスカッション②

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先日のヤマサ醤油さまが登壇されたセミナーのパネルディスカッションのシーンを記事にしました!お話いただいた重要ポイントごとにまとめました。アーカイブ動画を見るお時間のない方、文字でナナメ読みしたい方、是非ご一読ください!

この前半戦では、ヤマサ醤油さまのファン施策への考え方具体的な施策内容に迫っていきます!後日アップされる後半戦の記事ではヤマサ醤油さまの事例・指標についてのお話や、実務上のTIPSについてお伝えするのでそちらも楽しみにしていてくださいね!

【もくじ】

1.ファンづくりの考え方について
2.具体的な施策内容について ←今ここ
3.事例・指標について
4.実務上のTIPSなど

 

2.具体的な施策内容

価格が安い商品のファンマーケティングについて

 

1つ目については、僕らの商品は調味料なんでやっぱり200円しないんですよ。でも安い商品の利点っていうのがあると思ってます。安い商品は入り口に立つ人の間口が広いですよね。

ただそれを熱狂的にしていただくには、安いからこそ「信頼」っていうのが一番大事だと思ってて、信頼があればだんだん愛着とか共感に行くわけなんです。そのことを「おいしいしょうゆ研究部」というファンベース施策で知りました。

 

イベントで気づいたユーザーとの関わり方

 

初めてリアルでお客様に集まっていただく「おいしいしょうゆ研究部」という企画をSnapDishユーザーさんに来ていただいて、何回かに分けてやりました。

その時に気をつけたことは、メーカーの宣伝っぽくしちゃダメだということ。それで、職人醤油.comという地方の蔵を応援している高橋万太郎さんという日本で最初のしょうゆソムリエの方に、司会者をやっていただいてお任せしたんですね。

当然ニュートラルな方なので、地方蔵も応援してますし、ヤマサみたいなナショナルブランド(NB)も応援してますよという方でした。初回でびっくりしたのは、A~Fまでのお醤油、これにヤマサが1個だけ入っているんです。残りは全部地方蔵の醤油で。そこに高い豆腐と安い豆腐を用意して、それを目隠しでユーザーさんに食べてもらって一番美味しいと思ったものを投票してもらいましょうと。私としてはもしヤマサが下の方になったらやだなあという心配もあったんですが、「いえ、大丈夫です!」って言われてやってみたんです。

 

実際にやってみたらこの通りです。

 

スクリーンショット 2021-08-17 13.53.21

 

要は、ヤマサは両方とも2位なんですよ。実はこれヤマサの醤油だけじゃなくてキッコーマンさんの醤油でも同じ結果になったそうで、だからこそNBメーカーっていうのは大きくなったんだと。みんな最初は地方蔵の規模だったんだけど、何にでも合うというのが評価されて大きくなったんですよということです。

これを参加者の皆さんが体験したことで、お取り寄せとかで苦労しなくても、スーパーでヤマサの醤油を買ってやれば満足行くものがつくれるんだなって実際に体験していただきました。これ以降、ヤマサのいろんなことをおしゃべりしてもあまり宣伝にとっていただかなくて、ちゃんと素直に聞いていただけるようになったかなと思います

 

その後この「おいしいしょうゆ研究部」のメンバーの数名が、今回の「これうまつゆ広め隊」に入っていただいて、やっぱり心強かったですね。ですからこれがうまくいった最初の事例だと私は思っています。

コロナが落ち着いたら皆さんと同じ場を共有してもっとやっていきたいですね。

 

「これ!うま!!つゆ」の開発で大変だったこと

 

ヴァズ・阿部:こういった背景がある中で、今回の商品は松倉さんが担当されたかと思うですが、形にするまでに一番大変だったことをお聞きしたいというご質問いただいてます。

 

講師・松倉様:悩んで悩んで悩み抜く作業というのが醍醐味でもあり、苦労かも知れないです。例えば、今回だったらネーミングもその一つですかね。「これうまつゆ」の場合は、何百の候補をマーケ部で出し合って、それでも良いのが出なくて、藤村からも良いネーミングがいついつまでにでないようだったら今回のはペンディングだって会議で言われてました。

 

ヴァズ・阿部:それは怖いですね(笑)

 

講師・松倉様:自分がここまでやったからには、自分で考えてやろうって意気込みはありました。その会議の翌日の朝シャン中に、簡単に美味しいものができるとか、角々しくなくいやらしくなく、若者風でもないような、万人に理解されるワードって何かなってずっと考えてて、最後大泉洋さんのことも考えつつですね、そこで大泉洋さんが私の作った商品を食べて「これうま!」って言ってるのが見えて、マーケ部のメンバーにはドキドキしながらメールでパッと提案したのはよく覚えてますね。

そしたら藤村からすぐ「Good」みたいなメールが来たので、あぁよかった・・・!って思いながら、、そんな話もあったりしました。

 

「消費者と開発する」ということについて

 

ヴァズ・阿部:今、参加者の方から質問が来たのでお聞きしますが、消費者と一緒に開発すると言っても、消費者の言うことを取り入れて開発するっていうスタイルと、今いただいた大変だったポイントってちょっと違うのかなという印象があって、今回の場合、消費者の言うことを取り入れて作ったということではないですよね。

 

講師・松倉様:はい、ある程度、始めの違和感から仮説があってですね、それを本当はどうなのかっていうのを検証させてもらいながら、いろんなご意見、ヒントもいただきながら、ある程度仮説に合ってるか合ってないのかを検証しつつ、作り上げたようなイメージです。

 

ヴァズ・阿部:消費者の言うことを聞くというよりは、松倉さんだったり御社の方々が進むための材料であったり、伴走役としてユーザーがいたような印象があります。

 

講師・松倉様:いろんなご意見はありましたので、確かにそれを聞いちゃうとごちゃごちゃになっちゃうんですけど、その中にも私の考えを入れさせていただいて、これはダメだ、これはいけるっていう道を踏ませていただきながら、ステップアップさせていただいたようなイメージです。

 

営業との連携について

 

ヴァズ・阿部:実際には商品の企画から営業の方まで連動していかないとなかなか難しいと思うんですが、そこを具体的にどうされたのかという質問がありましたけれど、最初はなかなか大変でしたか?

 

講師・松倉様:それはですね、私も教えてもらいたいくらいで・・・(笑)

本当に一致団結して仲良く進められる方法って無いのかなってずっと思ってます・・・

ヤマサでは、新商品を開発するときに何回か選抜された営業と打ち合わせをして意見を聞いたりするんですけど、営業がやりたいものとマーケとか会社が売りたいものが一致しないことがよくあるのでそれは本当にいろいろ辛辣な意見もありますね。

自分も数年前まで営業がだったのもあって葛藤しているとこがあります。

ただ、意味のない文句と意味のある意見は分けて考えています。当社の人間は「やったろ!」という人間が多いのでそういう意見は大切にしながら一緒に考えつつ共感してもらいつつうまく提案に乗せると社内の雰囲気も変わってくると思ってます。

ファンづくりと同じような感じで地道な作業が必要というのは一個人として思ってはいます。

ヴァズ・阿部:あれですよね。先程のエステーの鹿毛さんのコメントでいくと火があればその火がなるべく周りに燃え広がっていくようにちょっとずつちょっとずつやっていくというイメージですかね?その燃料としてファンの声を使っているのが今回のケースということですかね。

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3へ続く!

1.ファンづくりの考え方について
2.具体的な施策内容について ←今ここ
3.事例・指標について
4.実務上のTIPSなど

 


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